軒下の雨水排水工事

→庭づくり


大抵の家には雨樋が有ります。これが無いと屋根を流れる雨水が地面で跳ねてしまい、基礎や壁を汚してしまいます。また排水されない為、庭が水溜りになってしまいます。
私の家はと言うと、玄関以外に雨樋は付いていません。正しくは、付けないでもらったのです。
理由は雪による変形、枯れ葉による詰まりといった修理をしたくない事、屋根をすっきりと見せたかった為です。
設計士の方には、「付け無いと後で苦労しますよ」と忠告されたのですが、「何とかしますから大丈夫です」と返事しました。
結果は予想された通り庭はびしょびしょ、跳ねがすごく一刻も早く何とかしなければなりません。

1.計画          

雨水の落ちる軒下に壁を作れば、跳ね返りを防ぐことが出来ると考えました。家の周りを一段高くするのです(犬走りのように)。
近くの建材店に相談したところ、30〜40cmの飛び石(自然石)を使うのが良いだろうと言うことで、これを使うことにしました。

雨は家の壁から85cmの所に落ちます。その為、5cmさげて石を80cmの所に並べます。
石と基礎の間は砂利を敷きます。また雨の落ちる所にも砂利を敷きます。
                                             

2.工事

−1.資材を購入する

工事に入る前に簡単な図面を描きます。これから必要な資材の見当を付けます。とりあえず砂、砂利各2トン、飛び石100個を建材店で購入(サービスで実際はもっと多い)しました。セメントは1度にまとめて買う必要がないので40kg(今は25kg/袋です)×5袋購入します。

       モルタルとコンクリート

   モルタル
      セメント 1 : 砂 3

   コンクリート
      セメント 1 : 砂 3 : 砂利 6

   空練りしてから水を加えて練ります。

砂利と砂

 

 

−2.水盛りをする

図面通りに工事をする為、
水盛器を使って水平と高さ
を出します。

家の壁からの距離を測って 
水糸を張ります。

杭を打って水盛器で高さを
出し、横板(水ぬき)を打ち
付けて水糸を張ります。

水糸に沿って地面を掘りま
す。巾40cm、深さ30cm
です。(水道管には注意)

配管にはセメントが付かな
いように5cm程埋め戻しま
した。

自作の水盛器

 

水糸に沿って地面を掘ります

 

 

−3.捨てコンクリートを打つ

溝には砂利や砕石を入れて突き固めます。
その上に5cm程、捨てコンを打ちます。

(捨てコンは必要なかったかも知れません)

捨てコンを打ったところ

 

 

−4.飛び石を並べる

自然石なので形を見ながら向きを決めます。

捨てコンの上に鉄筋(2本)を置き、コンクリート
を盛って、水糸に合わせて石を並べます。

石は縦長に置くのが大きく見えてよいのですが、
床下換気口との高さの関係で横長にしました。

並べ終わったら石と石の隙間をモルタルで仕上げます。

飛び石を並べているところ

 

 

−5.軒下をモルタルで塗る

基礎と飛び石の間はモルタルを塗ります。

私は素人ですからモルタルで綺麗に仕上げられないので、
砂利を敷き詰める予定です。
厚く塗る必要もないので3〜4cmの厚みにし、外側に向けて
流れ勾配を付けました。

※外側に並んでいる玉石は埋めただけなので、コンクリで
やり直すことにしました。

軒下をモルタルで塗ったところ

 

 

−6.排水工事をする

高さを見て升を埋めます。

升の横には排水管の通る穴を
あけて置きます。

升の部分を除いて管を埋めて
固定します。
升と管の隙間をモルタルでふ
さいでから全てを埋めます。

散水栓そばの排水
    

 

     縁側前の排水工事

庭の外側に雨水を流す為の管を
埋めます。

管の勾配を確認しながら土で埋
めます。

庭を横断させる

 

裏の排水口

 

−7.外側に玉石を並べる

内側の石から40cmあけて玉石を並べます.
この間に雨水が落ちて流れます。

溝に砕石(と言っても庭で拾った石や、コンクリートの欠けら)を
敷いて、水糸に合わせて玉石を並べます。
並べたら隙をモルタルで仕上げます。

溝に砕石を敷いたところ
    

 

玉石を並べる

角は丸く並べる

 

−8.雨水の流れ道をモルタルで塗る

ここは雨水か落ちて流れる所です。

ここにも砂利も敷き詰める予定ですが
モルタルを塗っておきます。

土でモルタルが汚れぬよう、先に空練りのコンクリを
敷いて突き固めました。

空練りコンクリを敷いたところ
   
 
その上を、モルタルで塗っていきます。
若干の流れ勾配を付ける為、水糸で高さを見ながら
進めます。

最後はほうきで撫でて終わりです。

※セメントは一輪車で練っています。
これだと高さも有り、移動が楽です。

モルタルで仕上げているところ  

 

−9.和室の前を工事する

ここは縁側の前なので、長い石を中心に置いてみました。

まず最初に長い石を据えます。
    

両端に玉石を並べます。
    

モルタルで仕上げて終わりです。

3.反省

1996年4月〜1997年12月まで1年9ヵ月掛かってこの工事は終わりました。
砂、砂利各4トン弱使用しました。

砂利(4cm位)を入れる予定でしたが、落ち葉の掃除が大変になりそうなのでいまだに入れてません(2001年3月現在)。

大雨が降ると雨水が石より内側に落ちてくるのでもう少しさげておいた方が良かったかもしてません。
雨音はやはり大きめです。

大変でしたが、家が工事前より立派に見えるようです。(^^)